ボルばか日記

~ボルダリングに熱中しているブログ~

見ても楽しいボルダリング。第15回ボルダリングジャパンカップ観戦記と思ったこと



第15回ボルダリングジャパンカップが、2020年2月8日、9日に開催されました。

場所は、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場

8日に予選、9日に準決勝、決勝です。

9日のチケットは昨年より早く売り切れです。

ボルダリングに対する人気は、年々上がっています。

 

準決勝は、9日9時半に始まります。

予選を勝ち上がった男性20名、女性21名が登場します。

課題は、男女ともに4課題

ボルダリングジャパンカップ

準決勝は同時に登っていきますので、多い時で、8人が同時です。

横に広い会場ですので、選手を追って、目を右に左にと大変です。

トップを取った時を見逃すわけにはいかないのです。

準決勝から、会場は歓声で盛り上がります。

そして、午後は決勝

ボルダリングジャパンカップ

プロジェクションマッピングで華やかに始まります。

決勝に出れるのは、男女6名ずつです。

 

女子は、谷井菜月さん、森秋彩さん、松藤藍夢さん、野中生萌さん、野口啓代さん、伊藤ふたば さんです。松藤藍夢さん以外は順当かと思いましたが、松藤藍夢さん、なんと予選1位通過なのです。

 

男子は、 佐野大輝さん、小西桂さん、 楢﨑智亜さん、原田海さん、井上祐二さん、川又玲瑛さんの6名。藤井快さんなどが準決勝で敗退するという波乱の大会になっています。

 

午後1時半になると選手紹介が始まり、オブザベーションになります。

登り方をイメージします。

 

ボルダリングジャパンカップ

オブザベーションが終わると、いよいよ2時から決勝です。

準決勝6位の谷井菜月さんから。

 

決勝は、一人ずつです。

観客の目を一身に集めます。

おおお!

とか

あああああ!

とか

が、何度も会場にこだまします。

盛り上がり方は尋常ではありません。

 

第1課題。

いきなり難しいです。

谷井さんは、ゾーン(中間ポイント獲得地点)まででした。

ボルダリングジャパンカップ

難しいと思った課題を森秋彩さんは、一撃します。

体の使い方がすごくうまいです。

ボルダリングジャパンカップ

 

松藤さん、ゾーンまで。

 ボルダリングジャパンカップ

 

野中生萌さん

右側の大きな白いホールドから上の黄色まで勢いをもって取っていきます。

森さんのムーブが柔だとしたら、野中さんは剛です。

トップに手が届いたのですが、足が滑って落ちます。

この課題が一つのターニングポイントでした。

 ボルダリングジャパンカップ

 

野口啓代さん

さすが!と思われる一撃で落とします。

ボルダリングジャパンカップ

 

伊藤ふたばさんも一撃です。

登り方がダイナミックです。

完登した3人は3人ともムーブが違っていました。

伊藤さん、準決勝からの好調さが続きます。

 ボルダリングジャパンカップ

 

第2課題。

ゾーンが下のほうにあります。

どう登るかわかりません。

カンテ使って上に行った後、ニーバーを使いながら下に降りていきます。

ボルダリングジャパンカップ

この課題は、森さん、野中さん、野口さんが完登します。

ボルダリングジャパンカップ

伊藤さんは、ゾーンまで。

このゾーンが最後に効いてきます。

 

そして、勝負を分けたのは、この第3課題です。

スラブ。

こういう大会で一番難しいのが、スラブ課題ということが多いです。

今回も登り方がわからない。

 ボルダリングジャパンカップ

ボルダリングジャパンカップ

スタートから次が取れません。

みんなここで落ちます。

ゾーンは上にあるので、ゾーンさえ取れません。

 

野口さんまでの5人はみんな失敗します。

最後の伊藤さん。

スタートを思いきり振っていき、次のホールドに手をかけ、いや抑え、体を止めます。

ボルダリングジャパンカップ

会場は大歓声です。

ここで止まったら、あとは上に上がっていきます。

ボルダリングジャパンカップ

上の三日月のようなホールドを取り、トップを目指します。

滑りそうになった時は、悲鳴のような歓声が。

そしてトップに手がかかります。

またまた、大歓声です。

 

トップを取ります。

ボルダリングジャパンカップ

唯一の完登です。

おおおお!と大きな大きな歓声が上がります。

 

最終課題。

スタートからランジして取りにいきます。

距離があります。

森さん、届きません。

今年もランジにやられました。

今年は、優勝するかもと期待していたのでした。

 

こういうダイナミックな課題が得意な野中さん。

完登します。

野口さんも完登。

 

そして、この課題を完登すれば優勝の伊藤さん。

ボルダリングジャパンカップ

3トライ目に完登します。

ボルダリングジャパンカップ

3年ぶりの優勝が決まった瞬間でした。

 

完登しての優勝は盛り上がります。

 

順位 選手名 記録

優勝 伊藤ふたば 3T6/4Z9

2位 野口啓代 3T4/3Z4

3位 野中生萌 2T3/3Z3

4位 森秋彩 2T3/2Z3

5位 谷井菜月 0T/2Z3

6位 松藤藍夢 0T/2Z6

 

女子の後は男子です。

 

男子は、第1課題以外は激ムズでした。

第1課題は、小西さん、楢崎さん、井上さん、川又さんの4人が完登します。

井上さんは、準決勝から完登したときは、雄たけびです。

7回目で完登した小西さんの喜び方もすごかった。

楢崎さんは余裕の一撃です。

ボルダリングジャパンカップ

優勝候補は、楢崎さんと原田さんと思っていたので、原田さんが完登できなかったことと、この登りからして楢崎さんが優勝すると思いました。

 

そしたら、第2課題。完登は原田さんだけに。

楢崎さんは、ゾーンも取れませんでしたので形勢が逆転します。

 

第3課題はスラブ。

男子もスラブが激ムズでした。

トップ前には小さなホールド。ここからトップが遠い。

ボルダリングジャパンカップ

今持っている小さいホールドからの、悪い足の、飛んでトップです。

ここまででさえ大変なのに。

みんな落ちてました。

完登ゼロです。

 

そして、最終課題はダイナミックなランジ課題。

ボルダリングジャパンカップ

ランジ系の課題は、全員が完登することもあるのですが、今回は難しかったようで、楢崎さんと原田さんが完登しただけでした。

ボルダリングジャパンカップ

原田さん、残り時間が46秒。

優勝が決まりました。

あとの選手が完登してもゾーンの数で原田さんに及びません。

初優勝でした。

 

今回一番盛り上がったのは、3位の井上さん

選手コメントの「(奥さん)愛してるよ」がずっといじられ超有名人に。

 

今年も大変盛り上がったジャパンカップでした。

YouTubeでは、この会場の盛り上がり方は伝わりません。

 

男子結果

順位 選手名 記録

優勝 原田海 2T5/4Z6

2位 楢﨑智亜 2T4/3Z3

3位 井上祐二 1T6/3Z9

4位 川又玲瑛 1T2/2Z5

5位 小西桂 1T7/1Z7

6位 佐野大輝 0T/1Z6

 

運営で思ったこと。

ボルダリングジャパンカップの準決勝・決勝は自由席です。

今年は、知らなかったのですが、午前の準決勝と午後の決勝の間、会場は一時閉鎖し、再入場でした。

昼ごはん食べようと外に出たときに、えらい多くの人が並んでいたので、なんで並んでいるのかと不思議に思ったのでした。

午後、再入場したときに気が付きました。

席に荷物を置いて出ないで下さいと、小さな表記。

この完全入れ替え制。

ジャパンカップの盛り上げとしては、よくないのではないかと思います。

なぜなら、準決勝と決勝の面白さと価値は、やはり決勝の方が上です。

準決勝見るのはあきらめて、決勝だけ見る人が増えると思います。

決勝をいい席で見たいですからね。

選手にとっては、多くの人に見られた方がいいに決まってますから、準決勝を見ることをためらうような方法は止めた方がいいと思います。

朝早く起きて、会場に行って準決勝から熱心に見る人を重要視してほしいと思います。

 

ただ、気になったのが、来てもいない人の席を確保している人も目立ったので、それはやめさせてほしいと思います。

 

結局は、こういうのを解決するには、全席指定にするしかないかもしれませんが、そうすると運営費に跳ね返ってきますので、料金を上げるしかなくなるかもしれませんが。

 

僕は、ごめんなさい。

準決勝最初から見て、そのまま席にもの置いて、昼ごはん食べに行って決勝に戻ってきたので、席を確保したことになってしまいました。